ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

 

体験アーカイブ第5期

2012年 12月 1日  数 学  物 理  宇宙地球  生 物  化 学

数学

実習1

素因数に注目して不等式を導く

実習2

証明で用いた不等式の評価を吟味

実習3

3元集合の位相を決定

チューター

 佐々木 健太郎(数学教室 修士課程 2回生)

 岡田 健(数理解析研究所 修士課程 2回生)

実施場所

 理学研究科3号館108号室

実習内容

 素数が無限個あることの第六の(テキストにある最後の)証明をした。これは素数の逆数の和が発散することを示すもので、自然数の素因数分解に注目して証明した。

 余った時間で、前回宿題に出した位相空間の問題を発表してもらった。

受講生の感想

  • 今回の証明は、一番理解しやすかったです。今までのよりも、より具体的であったように思いました。
  • 素数が無限にあることをずっと証明し続けて、やっと自分の番が回ってきた。2人がかりで、一番最後のおいしいところだけ頂きました。ありがとうございました。
  • 今回の証明はとても分かりやすかったです。次回のオープンコアの数学とても楽しみです。
  • いつも時間をオーバーするけど、とても楽しいです。一回ぐらい時間オーバーしないよう、次から発表手際よくがんばります!!オープンコアコースが素数だと思ったら、物理(宇宙地球?)だったのでがっかりした。しかも次回のオープンコアコースは来られないので二重にがっかりした。
  • 素数が無限に続く証明が終わりましたので、いよいよ...です。
  • 次回から個人研究ですね。頑張ります。
  • 今回で素数の無限個あることの証明が終わりました。たくさんの証明方法があって楽しかったです。

物理

実習1

チューターの大学院生が実験の方法を説明しているところ

実習2

ガンマ線検出器でカンマ線スペクトルの測定を開始するところ

実習指導

 谷森 達(宇宙線研究室 教授)

チューター

  松岡 佳大(博士課程 1回生)

  畑中 謙一郎(修士課程 1回生)

実施場所

 理学部

実習内容

 最初に谷森が、20分程度で全員に対してパワーポイントを用いて放射線とはなにか、宇宙線とはなにか、それらをどのように測定するかの原理を簡単に説明を行った。

 その後実験室に移動、ガス比例計数管でX線の計測、シンチレーターによるガンマ線の計測を体験、最後に全員でプラスチックシンチレーター2枚を用いて宇宙線の計測を体験、実験を終了、時間に余裕があったので研究室見学を行い、最後に感想文を各自に書いてもらった後、午後6時に解散した。

受講生の感想

  • 今回体験させて頂いたのは宇宙線についてのことでした。宇宙線の実験は、以前に別のところでさせて頂いたことがあるのですが、今回お聞きした話で、より理解が深まったと思います。また、宇宙線のお話だけでなく、今進めている研究のお話などもきかせて頂けて、大変興味深かったです。ありがとうございました。
  • 今回は今まであまり触れられなかった宇宙物理ができて面白かったです。統計だけでもいろんなものがあって、数多く実験することで研究するのは大変ですが、だからこそ大事なのだと思いました。ガンマ線検出の研究が今後どうなっていくか、とても楽しみです。
  • 今日訪れた研究室はとても現実的な研究をしていて、宇宙線の測定をしていた。ブラックホールやダークマターからの信号を測定しようとしていて、とても興味が持てた。実験にはとても時間を要するようで、実際に自分で何かをしたのではないけれど、話だけでも面白かった。

宇宙地球

実習1

気象庁の今日の天気についての解説

実習2

Excelでの実習風景

実習3

潮岬と京都の2月の気温変化の作成

実習指導

 西 憲敬(物理気候学教室 助教)

実施場所

 理学部1号館 462号室

ボランティア

 河野 太郎(修士課程 1回生)

実習内容

 最初にExcelの使い方を簡単に説明し、その後は担当講師やチューターが巡回して質問に答えながら、学生自身が解析を行った。

 解析は、気象庁によって観測された京都と潮岬の過去約100年分の気温データグラフを描いたり、年変化を比較したりした。

 いくつかグラフを描きながら、京都の気温変化は夏と冬で様子が違うのかや、京都と潮岬の違いの原因は何なのかといったことを考察した。

受講生の感想

  • Excelが難しい。将来これなくしては生きていけないとはやってられない。だが、まとめ終わって見直すととても見やすかった。色々とアドバイスをしてもらって助かった。
  • Excelはとても難しいけど、とても便利だと思った。地球温暖化の分析をしてみて京都は都市化が進んでいるのだと思った。
  • Excelの使い方をあまり知らなかったので、今回のことでExcelの使い方を知れてよかったと思いました。また、結構パソコンも面白くデータを整理するのが楽しかったです。
  • 今日の実習はExcelで地球温暖化に関してデータ処理をしました。京都と和歌山では平年値の増え方が極端に異なり、肌ではわからない地球温暖化について知ることができました。あと二回楽しみです。
  • 今日はExcelを使って気温の変化をまとめました。初めはExcelの使い方が全く分からずに苦労しましたが、先生に教えていただいて、何とかグラフにまとめるところまでできるようになりました。結局、課題は全部終わらなかったのですが、前半の課題だけでも京都の気温が上昇していることが分かり、温暖化に興味を持ちました。データを家に持ち帰り続きをやってみたいです。
  • EXCELがすごいむずかしかったです。これからは学校の技術の授業もちゃんと聞かないといけないと思いました。それと、今月は潮岬の冬が暖かいということもわかりました。おじいさんになったら、冬は暖かい所に住みたいな。地球温暖化はまだ、僕たちが肌で感じられるレベルにはなってないけど、意識していきます。
  • 今日のexcelを使った実習で、京都と潮岬の平均気温のグラフを作成することで、「都市化」が本当に進行しているのが少しわかったような気がしました。
  • 今日はexcelを使って気温の平均を出したりグラフを作ったりしました。割とパソコンは使う方ですが、Excelは久しぶりだったので全然覚えていないところもあったりして、作成に時間がかかりました。温暖化については、よく調べたりしましたが実際気温を見るということはあまりなかったので、よい経験になりました。ありがとうございました。

生物

実習1

今回の実習の説明とレクチャー。

実習2

共焦点レーザー顕微鏡による小脳切片の形態観察。

実習3

大脳皮質細胞のCaイメージング。

実習4

大脳皮質細胞に薬剤を投与することによって、Caイメージングの反応がどう変わるかを観察する。

実習指導

 田川 義晃(生物物理学教室 神経生物学研究室 講師)

チューター

 坂東 勇輝(博士課程 4回生)
 手束 勇太(修士課程 1回生)

実施場所

 理学部1号館 302、311号室

実習内容

(1) 小脳神経回路・細胞を染め分けて観察する

 ホルマリン固定し、免疫染色を行ったマウスの小脳切片を蛍光顕微鏡や共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察する。

(2) 大脳神経細胞の活動を観察する

 マウスの大脳切片を用いてカルシウムイメージングを行い、大脳の神経細胞の活動を観察する。また、様々な薬剤をかけることにより、その効果を確認する。

受講生の感想

  • 今日は脳の構造と機能を見ました。今学校で生物Ⅰの演習をしていて、今ちょうど脳の働きや刺激の範囲をしているので、とても聞きやすかったです。生物の範囲では、脳の働きの範囲が一番好きだし、自分が一番興味をもっているけど、授業にくらべたら、とても高度なことをしているので難しいところも沢山ありました。今回した中でも特に興味深かったのは、脳のスライスに色々な薬剤を浸透させて刺激をあたえるとどんな反応を示すのかでした。
     麻薬やアルコールの多量摂取は、神経や脳にとても悪いのでぜったいにしてはいけないなと改めて思います。
  • 小脳の内側に顆粒細胞、外側にプルキンエ細胞が分布していると分かり、またそれぞれの形の違いや樹状突起も見ることができ、貴重な体験でした。 学校では「脳の神経の働き」は一応教えてもらいましたが、ここまで深くはなかったので学校の授業よりも面白いものでした。
     ところで、シナプスの伝達を阻害する恐ろしい「毒」のテトロドキシンとたばこや麻薬が小脳を破壊するという点で同様の働きをすると分かり、怖くなりました。
     難しい話の中にも高校生にも理解しやすい身近な話が入っていて、取り組みやすかったです。
  • 今回は、動物の「脳」を顕微鏡で見たり、運動させたりする実験をしました。きもちわるいというよりは、自分にも、こういうものが入っていて、動いているのかと思うと、不思議な気持ちになりました。
     生きている脳に、試薬を入れて活動を制御する実験では、試薬の種類によって、働きかける部分が違うのが、よくわかりました。ピペットマンが使えたのでうれしかったです。
    学校の保健の授業で、薬物乱用や飲酒について学んではいたけど、今日の実際に、脳の活動が止まっていく様子を見て、違う視点から、より、それらの怖さを知りました。
     とても興味深い内容でした。

化学

実習1

ソフトウェア上での分子作成法について説明を受ける

実習2

実際に分子を作成

実習3

計算によって構造最適化された分子の構造を観察

実習指導

 林 重彦(理論化学研究室 准教授)

チューター

 田村 康一(博士課程 2回生)
 野口 志保(修士課程 1回生)

ボランティア

 谷口 信平(理学部 4回生)

実施場所

 理学部6号館 252号室

実習内容

 まず、担当教員から分子科学についての基礎的な講義を受けた。その後、ノートPCによる簡単な量子化学計算を行った。計算結果を可視化し、軌道エネルギーの値とオービタル形状の関係について議論した。

受講生の感想

  • 今日は量子力学についての基礎的な講義をしてもらった後、計算に使うような大きなコンピューター群を見学し、その後自分達でソフトを使って簡単な分子の計算を行いました。有機分野については学校でちょうど今習っているところで親近感がわきました。また、学校ではC3H8、CH3-CH2-CH2-OHといったように構造式でしか習わない有機物質の持つエネルギーやそれによる動きのアニメーションを見ることができ貴重な体験になりました。再来週の本格的な計算に向けて実験に使うのに良い分子を考えてきます。今日はお世話になりありがとうございました。
  • 今日は、計算機の見学と、量子化学の計算を体験しました。計算機はよくテレビで見ますが、実際に見てみると迫力がありました。計算するのに大量の電気を使って発熱するので、それを冷房で冷やさないといけないらしく、部屋の中はとても寒かったです。計算は、パソコンのソフトを使って行いました。とても膨大な量の数字が出てきて一体どうやって計算しているのか、とても不思議でした。計算した分子を2Dや3Dでシミュレーションするのが楽しかったです。
  • 量子学については今まで、本当に聞いたことぐらいしかなかったので、すごく新鮮でした。とにかく計算が大変、ということで、分子1個でも大変そうなのに、それが大量に集まった全体の動きをみるには、やっぱりすごいコンピュータが必要なのだと感じました。自分がぐちゃっと組み上げてつくった分子が計算できれいになって、電子の様子まで見れたときは感動でした。電子が波の性質をもっていて、互いに影響しあうというのは難しくて実感がわかないところもあったのですが、面白そうだなと思いました。次回、何か面白い分子みつけてきて、やれたらいいなと思います。
  • 今回は、パソコンを使う学習でした。パソコンの中で、分子をつくり、その分子の形やエネルギーを変えたときのその分子の様子を見ました。学校では化学式ばかりに触れていたので、知っている分子を3Dで観察するのはおもしろいものでした。次回は好きな分子、気になる分子を選び、3Dで様々な視点から見ることができるので楽しみです。
 

過去の体験コース
2012年

9月1日

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