ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

 

第6期

2013年 9月 7  数 学  物 理  宇宙地球  生 物  化 学

数学

実習1

実習指導

 吉川 謙一(数学教室 教授)

チューター

 石川  勲(修士課程 2回生)

ボランティア

  横田 真秀(博士課程 1回生)

実施場所

 理学研究科3号館109号室

実習内容

 初めてなので、チューターや教授を含めて全員で自己紹介を行った。その後に、今後の進め方や発表時の気を付けるべきこと等の話を行った。次回からはテキスト"Proofs from THE BOOK"にそって行うので、それを読んで発表してもらう順番を決定した。最後は本を読むにあたって必要と思われる簡単な基礎知識の導入(集合論、群、環、体の概念)を行った。

受講生の感想

  • 今回は第1回目だったのでチューターの方の講義を聞くだけだったが、少人数でのゼミのような雰囲気を少し感じられた。素数が無限個存在することの証明の6つのうち4つを知らなかったので、次回までに自分の分の証明はきちんと完成させられるようにしたいと思う。前で証明を行うというのは今までしたことがないので不安だが頑張りたい。数学好きの人たちの中に入って、刺激を受ける良い機会になると思う。次回からが楽しみである。
  • 1回目の導入気分の授業であった。今後に必要な予備知識なりを話していただいた。生徒のみなさんとは今日知りあったばかりだがそこそこ会話することができ、またチューターさんや吉川先生は2次面接の時に話していただいた(面接官)であったので、充分親しみやすいアットホームな空間であった。次回に向けて予習があり、みな緊張している面もあったが、今日は何だかんだでよい機会になった。チューターさん方の説明が非常にまとまっていていい勉強になったと思いました。
  • いきなり次回発表があるということで驚いています。数学について自由にワイワイ話し合える環境で楽しいです。それぞれみんな色々と秀でているところがあっていい刺激になります。もっと数学の話をしたいのですが、共通の話題を探していこうと思います。結構集中していると疲れる感じ。
  • いざ洋書を手にしてみるとやっていけるのだろうかと不安になったが、中を見るとどうやら平易な英語で書かれていれているようで自分にも読めると安心した。次回からはいよいよ黒板に証明を書いていくことになるのでしっかり準備して挑みたい。
  • 今日は、次回以降の発表の順番を決めた後に院生の人から集合論の基礎知識について講義がありました。集合論については学校で習っていることも多かったけれど、記号の使い方などいくつか新しいことを知ることができて良かったと思います。次回は来ることができるかどうか分かりませんが、次回以降が楽しみです。同じ講座を受ける人たちも、面白そうな人ばかりなので、仲良くすることができたら、と思います。
  • いつも日常生活に出てくるものを変な捉え方でみようとしているのですが、群、環、体を知ったので、また新しい視点を手に入れることができました。是非利用してみたいと思います。ご提供有り難うございました。ちなみに僕は自然数のことをNと書きます。(´・ω・`)

物理

実習1

分光器の原理の説明。

実習2

赤外線カメラを用いた実験風景。

実習3

シリコンが赤外域で透過することを体験。

実習指導

  有川 敬(光物性研究室 助教)

チューター

 大西 義人(博士課程 3回生)
 兵頭 克也(修士課程 2回生)

実施場所

 理学研究科5号館 121号室 

実習内容

 「光の正体に迫る」というテーマで、生活の中にあふれる様々な形態の電磁波について、具体例を上げながら概観する。虹ビーズとよばれる雨粒の役割を果たすガラス粒を用いた虹の観測を行い、虹の原理について解説する。手回し分光器を用いて、人間の目に見える波長域の測定を行う。Webカメラによりリモコンからの赤外線を観測し、電磁波は目に見える光だけではないことを学ぶ。赤外線カメラを用いて、シリコンなどの人間の目には非透過な物質でも、近赤外光であれば透過することを体感する。偏光板を用いてディスプレイからの光や蛍光灯の光など身近にある光の偏光を観測する。

受講生の感想

  • 今日の講義内容は「光とはなにか」でした。プリズムによる実験や可視光の波長の範囲の測定、偏光板による光の波長の向きを知る実験など、実際に体験する内容が多く、飽きませんでした。特に印象的だったのは虹の原理の説明で、虹ができるのは光を反射する水滴が特定の範囲の場合のみだということです。これを利用して、虹ができる大きさにしたガラスの粒を紙に貼り付け、光を当てると確かに虹が見えました。知らないことを多く知れて楽しく実験に取り組むことが出来ました。
  • 高校ではすることのできない実験や、教えてもらうことのできない内容など、貴重な体験をさせて頂きました。学校で習った事の延長の内容や実験だったので、学校で学んだことがより深いものになったと思う。また、同じメンバーの人達も楽しい人達ばかりで刺激的だった。このような貴重な体験のできる機会を用意してくださった京都大学理学部の方々には深く感謝しています。
  • 光の性質についていろいろと学んだ。普段目に見えている”光”というものが光のほんの一部分だけだということが実験を通してよくわかった。特殊な装置や材料が実際に使えて面白かった。日常生活の何気ない疑問からかなりマニアックなことまで丁寧に教えていただいて、非常に興味深かった。授業といったかたい雰囲気ではなく、それぞれが自由に意見を言える環境で楽しく出来た。
  • 「光」というと身近にわかっているつもりになっていたが、実は非常に奥の深いものだった。まず、普段見ている光は、光のごくごく一部にすぎず、分光の実験を通して、可視範囲の狭さに驚いた。光は波長によって決まってくるというのも、実際に丁寧な説明と実験を通して学ぶことで、あまり想像を付けられない概念だが理解できた。虹ビーズを用いて人工的に虹を作り出す実験は今回の中で最もわくわくした。単純そうな作業に見えて実はものすごく繊細。2つの虹を見ようと思うとかなりの手間と労力を要すると考えられる。第1回を通して学んだことは、表面上見えていることは真実(全体)の一部にしかすぎないということである。第2回、3回と回を重ねていくにおいて、疑う精神や見たままだけにとらわれないということを重きに置いていきたい。本日はありがとうございました。
  • 赤外線を日常で使うことはあっても、中々存在を実感するというか、’見る’ということはない中で、パソコンのWebカメラとリモコンを使って、案外簡単に見ることができ、興味深かったです。家でやってみます。光が進んでいる様子の映像がありましたが、同一円心状に広がっている様を見ることができ、’光は波動性をもつ’ということを少しは実感できたかなと思います。一つ疑問に思ったのは分光器をPCにつなげてグラフを映していたとき、700nm(?)あたりのところで上がっていたグラフが下がり、800nmあたりでまた上がっていたのはなぜなのか気になりました。そのような種類の光ということなのでしょうか?また色々と質問していきたいなと思いました。
  • とても密度の濃い二時間でした。光に関する様々な性質を知ることのできる多くの実験道具を体験させて頂けて、とても勉強になりました。自分の光の波長の可視範囲を測ってみるなど、普段では中々できない体験をすることができ、とても良かったです。実際の物理の実験室に入ることすら、初めての体験だったと思います。興味をそそるものが数多くおいてあったので、とても楽しめました。光の性質をここまで詳しく学んだことはありませんでした(とはいえ、まだ序の口なのかもしれませんが)。また光(電磁波)についてより勉強してみようと思いました。担当の先生、チューターさん、周りの方々も、フレンドリーな方が多く、とても楽しめました。
  • 今日は初めての体験学習の日だったので非常に緊張していましたが、実際に講義がはじまると次々と興味深いことがでてきて、すごく楽しかったです。特に、可視光線の範囲を分光の機材を用いてみんなで実際に見て測ったあと、別の機械を使って、その範囲外にも光の波が存在することを体感できて、面白かったです。他にも半導体のシリコンが可視光線を通さないが赤外線は通すということをリモコンとパソコンのカメラを使って実際に見たり、赤外線カメラを使ってシリコンが赤外線を通しながらも一部反射するということを知ったりして、身の回りにある物質の目には見えない性質により興味を持つことが出来ました。また虹ビーズというものを見て、雨が降った後にいつも虹ができるとは限らないのはなぜだろうとずっと思っていたので、雨の粒の大きさの条件が揃わないとできないと知り、すごいと感じました。まだこのELCASは始まったばかりですが、これから半年間、このような経験ができると思うとすごく楽しみです。
  • 初めてのELCASということで、最初は不安だらけでしたが、生徒も先生方も良い人ばかりでとても充実した時間をすごすことができました。最初の講演会は、先生がいらっしゃらないというアクシデントがありましたが、非常に興味深いものでした。マクスウェル方程式を夏休みに勉強しようと思っていましたが、結局時間がなくてできなかったので、また今度勉强しようという気持ちになりました。後半の各分野に分かれての体験学習では「光」について学びました。このような良い機器を使って実験ができ、また美しい実験結果が得られて非常に嬉しいです。再来週の体験学習が今からとても楽しみになってきました。このELCASでできた人とのつながりを活かしきれるようにしたいです。そして大学での学習につなげていきたいです。またできる限り多く参加したいです・・・。

宇宙地球

 

実習1

実習2

実習3

実習4

実習指導

 常見 俊直(社会交流室 講師)

チューター

 中田 智香子 (宇宙物理学教室 修士課程 1回生)

実施場所

 北部総合教育研究棟 201号室

実習内容

 それぞれの自己紹介と、常見講師による演示実験を交えた講義。金元素に関する話など。

受講生の感想

  • とても難しい内容だった。密度計算なども数学が苦手な自分には大変だった。自分の好きな宇宙論の話も少し出てきて面白かった。星雲の話も初めて聞くことで面白かった。次回はどんなことをやるのか楽しみだ。
  • このままずっと太陽が爆発しなかったら、地球上にある金は底をつき他の惑星へとりに行かなければならない、という話がとても印象的でした。金は電子機器にも使われているので、なくなってしまったら、大変だと思います。第1回目で緊張しましたが、とても楽しかったです。次回がとても楽しみです。
  • 今日ははじめての集まりで来る前からとても楽しみにしていた。理学部内でも、宇宙の分野がいくつも研究されているのを知り、理学部に対する憧れが強くなった。講演の内容は僕の知らなかった難しいものだったが、とても有意義な時間を過ごせたと思う。
  • 今日は学校を途中で抜けてきて、どのようなことをやるのかと不安もありましたが、その不安も吹き飛ぶような楽しい講座で良かったと思います。今日天文台に行くことはかないませんでしたが、金の原子の密度を計算して中性子星の密度の巨大さを実感するいい機会になり、とても興味深かったです。今後このような講座が半年続くので、とても楽しみです。
  • 今回は「金」についてお話を聞きました。講義によると金は星が終わる時の爆発によってできているようで、地球に金が存在しているのは太陽が爆発したからということが分かりました。さらに、もし金が地球上でなくなったら、水星や金星などにも金がある可能性があるのでとりに行けばよいということが分かりました。これを聞いて、僕は、金とは携帯電話とかに使われていてとても貴重なものだと思っていましたが、星が一生を終えるときにしかできないときくと、より一層金を大切にしないといけないなと思いました。
  • ELCAS初日は、担当の方の講義を受けれませんでしたが、変光星の話や金の話を聞けてとても興味深かったです。太陽によって金の量が増えていくらしいのですが、地球にある金をすべて取ってしまうと無くなって、電子機器や宝石として使うことができなくなるそうです。そうなると、金の価値が高くなり電子機器なんかも高くなるのでしょうか。それから、金などが"良いもの”という宣伝はメディアの力だなと思いました。それが本当に良いものか悪いものか、メディアと私たち次第だと思いました。
  • 初回ということでとても緊張していましたが、フレンドリーな人が多く、また、1年生や女子も多かったので安心しました。天文台見学や、惑星探査の話がなくなったのは残念でしたが、学校の科学で引っかかっていたところ(磁力と電気の関係や、物質の成り立ちの話など)を教えてもらえて良かったです。

生物

実習1

光周性に関する講義中

実習2

アオウキクサの花芽形成位置について解説

実習3

ウキクサ解剖操作についての解説

実習4

生物顕微鏡を用いてウキクサの花芽形成の有無を調査

実習指導

 小山 時隆(形態統御学研究室 准教授)

チューター

 吉原 聡宏(修士課程 1回生)

ボランティア

  村中 智明(博士課程 2回生)

実施場所

理学研究科2号館 417号室

実習内容

 植物の光周性に関する講義とアオウキクサの解剖実習を行った。講義では、イネが夏に花が咲くという例を挙げ、植物が日長の変化を感じ花をつける時期を調節し、環境に適応していることを知ってもらった。実習では、京大の水田から採取したアオウキクサと世界最小の顕花植物であるミジンコウキクサを用い、日長条件の異なる環境下で培養したウキクサを比較し、花の有無について調べた。また、ウキクサの形態や構造、増殖の仕方や、花(雄しべ、雌しべ)について生物顕微鏡を用い観察を行った。

受講生の感想

  • 大学の教室で普通におしえるようにおしえてもらうということはとても新鮮でした。思っていた以上に自由に観察できたので気になるものを思うぞんぶん見ることができました。これからももっと知らないことを知ってみたいです。ウキクサにはあまり注目したことはありませんでしたが、こんな小さな植物の中に規則性などのしくみがあることにはおどろきました。そのしくみが他の植物にも使われていると考えると、やっぱりどこかでつながっているのかと思いました。
  • これ程くわしく植物を観察したり、植物について答えたりしたことは今までになかったので、とてもよい経験になった。ただ見えている状態もなぜそうなっているのか、どんな理由があるのか詰めていくのが面白かった。イネがどの季節に実るのかなど、"当たり前"に考えていたことも実際は植物の生存戦略(?)にもとづいていたり歴史・地理的な観点に関連づいていることには、半ば感動も覚えた。滅多に使うことのない実験器具に触れることもできてワクワクした。これから生物の講座に参加すること、生き物に触れていくことがとても楽しみになった。
  • 初めてウキクサを観察しました。規則性がある、ない、どちら側が大きいなど、今まで気にしたこともない点に注目して観察しました。特に、規則性があるからといって生存に有利などのメリットがあるわけではなく。1番初めにどちらかが先にでたらずっとその形を作りつづけるためにどちらか一方にでるらしいです。今日が一回目で緊張していましたが、初めてピカピカの実験器具をつかって楽しかったです。花を見つけたときはこれが花?と思ってたけど、先生がおっしゃっていたように道ばたに咲いているのは、かなりデカくて立派だと思いました。すてきな仲間に出会えたのでこれからも楽しみです!!
  • ウキクサという植物の葉の出る方向が決まっているということや、ウキクサの生き方などいつも田にあってとても身近な植物なのに、あまり気にしていなかった植物にもいろいろな構造があるということを学び、自分のまわりの身近な生物を観察することは、とても大切なことだということが分かりました。
  • アオウキクサの観察そして驚いたのは次の葉の成長にはきそくせいがあるということです。常に右からでていくということには別に利便があるわけではないのになぜ右から先に出るのか少し疑問を持ちました。実際ウキクサという小さな植物を見るという機会がないので今回はとても良かったです。
  • 一つの話をいろいろな角度から知ることができておもしろかった。関連している話がいっぱい聞けて知識がすごく広がった。顕微鏡での観察では高校で使えないような物が使えてワクワクした。成長したらどの葉が大きくなるのかといった内容をみんなで観察しながら考えていくという経験ができた。オープンコアでは実際に偏光板をさわったり筒に球押したりする実験ができて楽しかった。次回もまた新しいことが吸収できると思うと嬉しい。次のオープンコアコースは生物分野だからぜひ参加したいと思う。顕微鏡での実験によってもっと身近な植物を見ていきたいと感じたし、田んぼのウキクサを見たら今日のことを思いだしてちょっとワクワクすると思う。オープンコアコースで違う分野の講義が聞けるのは本当に貴重だと思うし、意外なところに自分の興味があったりするのでとても嬉しいです。第一回ありがとうございました。
  • 生物を学ぶためには、他の理系科目はもちろん、歴史や地理などといった文系科目をしっかりと学ばなければならないと改めて実感しました。今回のうきくさの観察はとても面白く、葉の生え方にはある規則、すなわち対称性がある。ということを自分の目で確認することが出来ました。やはり、自らによって何かを調べることは誰かに話を聞くことよりも、より自分の力、血や肉になると改めて感じました。正直自分は要領が人並みよりも悪いので、目的に辿りつくのはとても時間がかかるという人間ですが、何とか見つけることが出来て、達成感があり、とても嬉しかったです。またうきくさはさといもの仲間(非常に近い)であることを聞いて驚きました。やはり、先入観によって物事を決めつけてばかりではだめだ、柔軟に考えなければならないと思いました。今日は実習を通して、より成長することが出来たと思います。次の実習も自分の成長の糧になるようしっかり取り組みたいと思います。
  • 今日の実習ではウキクサの観察、分解図を書いた。ウキクサをシャーレに載せるときにサクサクという音がしたので,なぜかと思っていたが、顕微鏡を見てみてウキクサの構造がよく分かるようになると原因がすぐわかった。普段の学校の授業では使うことのできないとても立派な顕微鏡を使い観察することができてよかったです。今回はまだ一回目だったが、これからの講義もとても楽しみにしている。立派な道具を使わせて頂きありがとうございました。植物に関する興味がよりいっそう深まった。

化学

実習1

コイルの巻き加減によって共振周波数が変化する様子を観察する。

実習2

自作コイルを使ってNMR検出装置を組み上げる。

実習3

回路に試料を仕込んで超伝導電磁石に挿入する。

実習指導

 武田 和行(分子構造化学研究室 講師)

実施場所

理学研究科6号館 化学専攻分子構造化学研究室

実習内容

 原子核には磁性があり、電気信号として検出できるその振る舞いは、自身が属している分子の構造や物質の性質を反映している。これが化学で広く用いられている核磁気共鳴(NMR)のポイントです。・・・という内容の講義の後、針金をコイル状に巻いて共振回路を製作した。自作コイル内にエタノール試料を入れ、7テスラの超伝導電磁石を用いてNMR測定を行い、エタノール分子の水素原子核から3:2:1の強度で現れる三種類の信号を観測した。実験前には文具用の永久磁石から生じる磁場をガウスメータを用いて計測し、7テスラという値が如何に大きいか感覚を養ってもらった。また実習を通して、NMRで化学するには物理・エレクトロニクス・フーリエ解析など、他分野に対する興味・理解が不可欠であることを強調した。

受講生の感想

  • 今回は初回だったので、核磁気共鳴について、さらっと知った程度でしたが、如何に核磁気共鳴が化学のみならず、物理、生物、その他さまざまな分野に役立っているのかわかりました。今回はエタノールとメタノールの成分(C, H, Oの量の比)を調べるためにNMR(核磁気共鳴)を使用しました。また、そのために必要な知識として、フーリエ解析(NMRの結果出てきたグラフを全て三角関数で表すのに必要。すべてのグラフは三角関数で表せるらしい)を学びました。実際によく知られたグラフ(y=xx)を使ってやりました。少し「信じられない!」と思いましたが、それはただの固定観念だったのかもしれません。今後11回の講習を通して、より詳しく理解していけたら、と思います。
  • 「化学」という体験分野にとらわれず、物理の量子やエレクトロニクス、波を見やすくする為の数学のフーリエ解析など、様々な分野が集結して研究が進んでいるのだということを実感しました。どういう波が、表現を変えたときに、2つや3つの波になるかというのはあまりつかめなかったので、もう少し調べてみようと思いました。別の科学イベントで原子力研究所に行った時に何も知らなかったSPINのことであったり、非破壊検査のことがよくわかった。今回はメタノール・エタノールでNMRの体験をしたが、未知の部分が多く、固体についても、様々な角度からの解析をしてみたいと思いました。「ホール素子によって磁力を測る」と言っていたが、ホール素子が一体何なのかは全くわからないので、これも調べてみたいと思った。ELCAS1回目ということでお互いに会話とか出来るのかなと不安で一杯ではあったが、みんな話しやすい人で、そんな不安もなくなりました。早く2回目が来てほしいです。
  • 今回はNMR(核磁気共鳴)について行った。NMRは原子核の磁性を利用して、その原子自身の存在を検査することができる。その検査のために、原子自身独特の周波数を原子に当て、帰ってきた振動を観測してどれくらい原子があるか測定する。今回は化学というより物理や数学、電気工学といった分野でのことが中心だった。原子の量を測定するのは化学だけではできないのかもしれない。NMRの基本となる原子核に磁性があることは物理のことであり、その得られたデータを分析する、フーリエ解析は数学のことである。また、さまざまなプログラミングや電子回路の作成は電気工学についてのことである。化学についてのことをしながら物理や数学、電気工学について様々な事を学べて、嬉しいが不思議な感覚になった。
  • まず、最初に原子核に磁性があるということに驚いた。今回は、化学的なところよりも物理など他の分野にも関連するような内容が多くあったが、非常に興味深かった。物質を見るということは顕微鏡などをはじめとするようなものやx線などで構造分析をするという方法もあると知っていたが、今回の超電導磁石を用いた分析は今まで聞いたこともなかったし、見たことがなかったので驚いた。また、NMRは自分の知らない所ではなく、身近なところで多く利用されていると知った。講義を聴くにも、装置を見るにもただただ驚かされるばかりであったが、楽しかった。次回は、更に化学的な実験、研究を見たいと思う。今回と同じ内容のことが後に再びできる(固体のNMRの実験)と知り楽しみだ。早く、再来週が来てほしい!
  • 初回のELCASをとても楽しみにしていたが、その期待は全く裏切られなかった。むしろすばらしい設備を見学させてもらったり、非常に興味深い講義も聞けてよかった。今日はNMRについて学んだが、NMRについては過去に本で読んだことがあったので、その時によくわからなかった部分を理解できるように意識した。実際に講義を聴くことで得られることは、非常に大きいなと感じた。講義中にはいくつか実習があり、たのしみながら取り組めた。特にNMRで測定するために用いる装置を自作するというのは非常におもしろかったし、過去に学んだ物理の振動回路やコイルのインダクタンスといった知識も必要となっていたので、“化学”といってもいろんな理学の知識があって成り立つものなんだなと思った。そういう観点では今日は数学の知識としてフーリエ解析というものが登場したが、少し理解が大変だった。ただELCAS試験で数学が課せられていたのが納得できた。NMR室では設備のすごさにただただ驚いた。さすが京大だと思ったし、このELCASに参加できて本当によかったと思った。最初はうまくなじめるか心配していたけど、化学メンバーはみんないい人そうでよかった。これからも協力して学んでいきたい。これからもよろしくお願いします。

過去の体験コース
2013年

9月7日

  9月21日
  10月 5日
  10月19日
  11月 2日
  11月16日
  12月 7日
  12月21日
2014年
1月 11日
  1月 25日
  2月 1日
  2月15日
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