
2011年10月1日 数 学 物 理 宇宙地球 生 物 化 学


素数が無限個あることの証明を行う

前回出された問題の解答を行う

:解説する受講生とそれを聴いている受講生
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チューター
佐藤 敬志(修士課程 2回生)
実施場所
理学部6号館301号室
実習内容
テキスト「天書の証明(Proofs from THE BOOK)」の第1章 第1節 素数が無限個あることの6つの証明を事前に当てられた学生が各々前に出て発表し、チューターが適宜解説した。前回出された問題が残っていたので、それが解けた学生が答えを発表した。次回、テキストのどの部分を行うかについて学生たちが協議して決定した。
受講生の感想
- 初めての発表は少し緊張したが、だいたいは成功して良かった。数学の知識をもう少しつけて、次の講座に臨みたい。
- 習っていない知識を使った証明だったので、理解しがたかった。次までに少しでも知識を増やしておきたい。
- 自分の知識では知らない部分が多くあって苦労した。学校で習っていない部分も先行して勉強し、知識量を増やしていきたいと思った。
- 素数の無限性についての証明が6個もあり、様々な方向から素数について学べてよかった。
- 忙しくて予習できておらず不安だったが、洋書に出てくる単語は割と簡単で良かった。何となく式を追っていれば読み取れる。英語の勉強にもなってよい。
- できれば前回の宿題の chapter 1 の 1~6 の証明全ての解説をしてほしかった。あと、この本はある程度の知識が広いと読めないなと痛感した。ちょっと群論あたりを自習しておきたい。
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顕微鏡によりブラウン運動を観察・録画

顕微鏡によりブラウン運動を観察・録画

得られた画像データ
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実習指導
市川 正敏 (時空間秩序・生命物理学研究室 講師)
チューター
林 仁志 (修士課程2回生)、加渡 大貴(博士課程1回生)
実施場所
理学部5号館235号室(講義)、026号室(実験)
実習内容
(前半) 市川先生がブラウン運動の歴史と理論の講義を行った。
(後半) 光学(蛍光)顕微鏡により、(1)コイル状態(ひも状に伸びている状態)のDNA分子、(2)グロビュール状態(凝縮された状態)のDNA分子、及び(3)マイクロビーズという、大きさと形状の異なる物体のブラウン運動を観察し比較を行った。各々の興味に応じて更に解析ができるように、得られた動画データを配布した
受講生の感想
- ・昨年と違ってオプションコースが無くて残念でならない ・合宿も行きたいです ・教科書で言葉でしか習っていなかったが実際に観測できてよかった ・大学の人と親しくできてよかった。
- 学校で学んだコロイドの現象を、DNAという意外でなかなかみられないもので見ることができて良かったと思う。家庭でもコロイドのアインシュタインによる定式化や、その他のコロイドに関することを自分で学習してみたいと思った。
- オプションコースもあったらよかったな。
- 今回はブラウン運動だったが、プライベートでもいたことがあったのですんなり話に入り込めた。顕微鏡でピントを合わせるのに時間がかかったが、蠢く粒子を見ていると人間も似たようなもんだなあと思った。やっぱり秩序は存在しないのか…
- 先輩が「ブラウン運動を教科書以外で実際に見ることが出来るのはすごい」と言っていたのですが、物理を全く習っていない僕にとっては「そもそも、ブラウン運動って...何?」となっていました。しかし、ブラウン運動について、またコロイド粒子について少しは分かったかなと思います。これからも難しい話が多くなってくると思いますが、めげずにがんばりたいと思います。
- DNAがあんな風に動いているのを初めて知ってびっくりしました。自分の体の中ってあんな感じなのかと思ってゾッっとしました(笑)。次回も楽しみです。
- ブラウン運動について深く知っていた訳ではなかったが、今日のELCASでブラウン運動を実際に観察できたので良かった。
- オプションコースとか参加してみたいです。合宿が楽しみです。今回はブラウン運動について、本当に動いているのを見て楽しかったです。暗室で見るのも初めてだったので、こんな実験ができるんだと思いました。
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担当教員による分析装置のレクチャー

走査電子顕微鏡での組織観察

得られたデータから化学組成を解析

みんな真剣に取り組んでいました
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実習指導
三宅 亮 (鉱物学講座 准教授)
チューター
兒玉 優(博士課程2回生)、高谷 真樹(博士課程3回生)
実施場所
理学部1号館055,062,063号室
実習内容
受講生には鉱物を実際に手に取って見てもらい、実習でその鉱物が電子顕微鏡レベルではどのように見えるのか体験してもらった。具体的には、走査型電子顕微鏡とエネルギー分散型X線マイクロアナライザーを実際に操作してもらい、長石やそれに含まれる鉱物の組織観察と化学組成の分析を行った。
また、研究室所有の走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡、集束イオンビームなどの装置を実際に見学してもらい、研究例をまじえた解説も行なった。
受講生の感想
- 今日の体験学習コースは、前回の月のクレーター年代学の講義とは違い、機械の故障等もあって、講師の先生方としゃべる機会が沢山あったのがよかったです。本来聞くべき講義は聞けなくて残念ですが、また違ったことをいろいろ時間たっぷりの中で聞けて良かったです。鉱物についてはもともと興味があったので、とても面白かったです。また、それを観察するために大きな電顕を用いていることにとてもびっくりしました。
- 鉱物についてはしっかり学んだことがなくて、どのようなことを研究しているのか想像もつかなかったのですが、今日研究室に入ることができてその一端を知れてよかったです。数の単位が「ナノ」とか「ピコ」とか小さい小さい世界で、こんな日頃絶対に使わない単位を顕微鏡を使うと身近に感じれて驚きました。長石やいろんな石、そこらにある石も調べるとどんどん奥が深くなっていくことがとても面白かったです。成分解析が一番印象に残りました。チタンの成分がグラフに出てきて、自分で「これはチタンだ」と見つけた時は小さな感動を覚えました。新しい世界を知れて本当によかったし、面白くて充実した2時間(以上)でした。ありがとうございました。
- 石の勉強とかは学校でしないのでおもしろかった。特に石の化学組成は少し違うだけで見た目がすごく変わったり、性質が変わったりすることにすごく興味が持てた。また、そこからできたときの場所とか状況が分かるのは楽しそうだと思った。あと、今回はミクロンやナノスケールの画像をたくさん見してもらい、なんでこんな形になるんだろーとかなぞがいっぱいだった。それを観察する機械もすごい。研究室とかは専門的なものがたくさんあって大学のすごさを感じた。今回のは実習以外に先生と話す機会が多かったのですが、知識の量の多さにも驚いたし、やっぱ大学ってたのしそーだなと実際の大学生活を想像でき、楽しかった。あと、もちろんって感じなのですが、この分野は化学など他の分野の知識が必要そうだというのをすごく実感した。今回の講義は化学で知っておかねばならない基本事項がたくさん言葉ででてきたので、これから化学など他の理科も将来のために更にがんばろうと思った。
- 今回の体験学習では、装置が壊れてしまうというトラブルがあったものの、楽しませてもらいました。様々な装置を見せてもらったりして、とても面白かったです。今までの人生で全然触れたことのないような研究をされている方にたくさんお話を聞かせてもらいました。今回は、全体的に小さなものに関して色々なことをさせてもらい、いろんな発見がありました。ありがとうございました。
- ナノメートルや、マイクロメートルという単位は理科の授業で聞いていたのですが、大きさが小さすぎて聞いても解らなかったので今日実際に30マイクロメートルの厚さを直にさわれて大きさの雰囲気が知れてよかったです。
透過型顕微鏡を操作できなかったのが残念でした。実験器具をたくさん見れたことと、質問をたくさんして、生の声を聞けたことがとてもうれしかったです。
- 電子顕微鏡というものを初めて触れることができて、よかったです。先生は雑談、と言われてましたが、そういった話でより深く理解することが出来ました。
鉱物の成分をスペクトル分析することができる、という話は聞いたことがありましたが、実際にやってみることができて、よかったです。
- 透過型電子顕微鏡を見せてもらった。思っていたよりも大きかっったけど、試料はとても小さく、セットするのが大変そうだった。
また、走査型電子顕微鏡を使い、鉱物の成分等もパソコンを使って調べさせたりさせてもらった。初めての経験だったので、とても楽しかった。次に機会があれば、透過型電子顕微鏡も、さわらせてもらいたいです
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北部キャンパスで野外の植物を観察する

実体顕微鏡で植物を観察する

針で植物を分解する
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実習指導
小山 時隆(形態統御学研究室 准教授)
チューター
浅野 宏幸(修士課程1回生)、久保田 佐綾(修士課程2回生)
実施場所
理学部2号館217号室
実習内容
初めに、國分キャンパス内の植物を観察し、葉や花の形成パターンを観察した。その後実験室内で、実態顕微鏡を用いてウキクサの葉状体や花芽の形成パターンを観察し、植物がどのように形づくられていくのかを考察した。
受講生の感想
- 顕微鏡を使ってウキクサのフロンドを分解していくという作業は、とても細かくて何度も失敗してしまいましたが、フロンドをよく観察することができてよい経験になりました。1枚のフロンドから次のフロンドがどちらの方向から出ているのかを見極めるのは、初めは分かりにくかったですが、だんだんと少し分かってきた気がしました。ウキクサの葉がどのように成長するのかということを考えたことがなかったので、今回じっくりと観察できてよかったです。左から次の葉が出ていたら、花は右側につくという規則を知り驚きました。とても楽しかったです。ありがとうございました!
- 植物には繰り返しがあるということが、様々な植物を通してよくわかりました。ウキクサの観察では、ウキクサをじっくりと見たことは無かったので見たときは感動しました。ウキクサはこんなに小さいのに規則性があって、分裂組織や花などの位置に関係しているということに驚きました。今日の講演の光周性ともつながるお話も聞けて、とても勉強になりました。今まで知らなかったことを多く知ることができました。観察でまわった時も、葉の形は変わりやすいが花の形が変わりにくいというのも初めて知りました。植物の生長も様々なところに関係していると知りとても楽しかったです。
- 今日ははじめて実体顕微鏡で観察しました。学校で顕微鏡を見たときはピントがなかなかあわず苦労しましたが、今日はうまく見ることができました。ウキクサは実体でみるとラメがついているみたいにキラキラしていて、美しかったです。後でディスカッションしたときに、もっとよく見ておけばよかったと後悔しましたが、花の向きだけはあっていたので嬉しかったです。植物は一つ一つの動きにとても細かい法則があるのだなとよくわかりました。
- 植物は決まった方向から生長して、それと反対に花をつけるという規則があることを初めて知って、とても興味深いと思った。今日のはじめのオープンコアコースの内容も同じだったが、植物はなんらかの規則を持って生きているということをとてもよく実感できてとてもよかった。
- 実際、外に出て色々な植物を見て花の繰り返しというものを目で学ぶことができました。これからも育ち続けるには成長点を残して分け目からしか芽を出さないということが植物が大きくなるための条件ということを聞いて欲張って芽を出せるところからむやみに出さずに出してもこれから成長できる場所から出すという植物のマジメにコツコツと頑張る性格を知りました。実際に顕微鏡で小さなハスを見ることができてとても良い経験になりました。
- 実体顕微鏡を使って両目でうまく見れなかったけれど、ウキクサをじっくりと観察はできた。これだけ1つの植物を見たのははじめてで、ウキクサにも花が咲いているのは初めて知りました。規則的に葉や花が出ていることも初めて知って、植物って、単純にはえているものではないんだなと思いました。観察では規則を完成には当てられなかったけれど、左に生えていくということを当てられて良かったです。外で植物を見かけたら、またじっくりと見てみたいと思いました。
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合成に用いる固相担体の秤量

合成装置への反応条件や目的配列のインプット

合成の完了したカラムの取り外し
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実習指導
坂東 俊和(生物化学研究室 准教授)
チューター
池端 桂一(修士課程1回生)、金里 脩平(理学部4回生)
実施場所
理学部2号館517号室
実習内容
DNA固相合成装置を用いて、DNA6量体(5'-GCTAGC-3')を化学合成する。得られたDNAは固相から切り出し、脱保護反応を経て生体内のものと同じ形に変換する。
受講生の感想
- 今日はDNAの合成を行ったのですが、DNAを人工的に合成するというのは、私の中にまったくなかった考えで、とても驚きました。生物学の実験でしたが、DNAも化学物質なので、化学の知識なども次々と出てきて、やはり広い知識が必要なのだと思いました。説明もとてもかみくだいて下さり、とても分かりやすかったです。次回も今回の続きをやるということなので、大変楽しみです。
- 今回は前とはちがって目に見えない実験をしました。人の遺伝子とはちがいましたが、DNAを合成することははじめてだったので、見えなかったが、自分のやっていることがちょっとすごいのかなと思いました。1つずつストッパー的なはたらきをしているものがあり、しっかりと、うまくいくようになっているんだなと思いました。一緒にいろいろなことを話しておもしろかったです。大学はただ、勉強とかをするだけではないんだなーとあらためて感じました。
- 今回は、私にとって初めてのELCASだったので、少し不安でしたが、大学4回生と、院生の皆さんが、大変丁寧に教えて下さったので、よく理解できました。まだ学校で、有機化学を勉強し始めて間もないので、最初このDNAを作るんだよって言われた時は、「分からない・・!」と思ってました。でも皆さんの説明が、高校生の私でもすぐ理解できるくらい分かりやすかったので、DNAについてよく分かりました。今日は本当にありがとうございました。次回も楽しみです!
- 今日の体験学習ではDNA(DNA配列 5'-GCTAGC-3')を合成する実験をしました。まだ習ったことのないDNAの分野だったが、京大の先輩たちがわかりやすく、そして面白い解説をして頂いたので何となく理解することができました。特に、DNA合成機を使って実験をはじめて数分後オレンジの溶液が見えたのは、もともと固相の端についている保護するものを取り外す溶液を入れている、というのは興味を持ちました。また何故DNAが100個以上繋がらないのか、という先輩に対し、合成中欠落してしまった欠落体に次の遺伝子がいかないようキャッピングというものをするが、そのキャッピングによって全てがうめつくされてしまうので、と答えていた人がいてすごいなあと思いました。再来週もがんばりたいと思います。
- 高1の時に学んだDNAのことについてより深く学習することができた。高2では生物を選択しておらず、理解できるかどうか不安だったが、担当の先輩 (特に池端さん) が分かりやすく説明してくれたのでかなり理解できたような気がする。これまでは有機・無機化学に興味を持っていたが、生化学にも興味を持つようになった。次の時は今日より多くのことを学べたらいいと思う。2時間だけであったが午前中学校に行っていたから、とても疲れた。
- 遺伝子のことについて久々に触れました。自由につなげたり、思い通りにできると知ってビックリです。1つ1つを私達にも分かるように、かみ砕いて説明していただき、面白さを理解することができました。プリントもすごく分かりやすかったです。危険な時は「危険だから気をつけて」としっかり注意をしていただいたり、また、待ち時間の時は大学にまつわる話を面白く、楽しくしていただきました。ありがとうございました。
- 2回目となった今回はDNAを合成するという実験をした。DNAといえばA,C,G,Tとリボースとリン酸が大量にごちゃごちゃに並んだもので、自由に並べて作るのは無理なのではないかと思っていた。しかしこの京大にはDNAの自動合成機があるということで、自由にDNAを組みたてることができるというのに驚いた。DNAを組みたてるのがプラモデルを作るようでとてもおもしろかった。
- 今回の体験では、生物学の講演と、生命化学の実験を行わせていただきました。講演では昆虫達のもつ「光周性」について、わかりやすい例を用いて解説していただきました。昆虫が30年の間にも進化をしているということには驚きました。体験学習コースではDNAの合成を体験しました。大学の方達がとても楽しく、時には詳しく話をしてくれました。時間が短く、もっと聞きたいことがあったのですが話す暇がありませんでした。次回の体験が待ち遠しいです。
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