
2012年 2月 4日 数 学 物 理 宇宙地球 生 物 化 学


e^2が無理数であることを証明する

e^4が無理数であることを証明する |
チューター
佐藤 敬志(数学教室 修士課程 2回生)
ボランティア
佐藤 信夫(数学教室 博士課程 1回生)
実施場所
理学部3号館109教室
実習内容
テキスト「天書の証明(Proofs from THE BOOK)」chapter 7. some irrational numbers
Taylor 展開の復習をしたのち、e,e^2,e^4が無理数であることをそれぞれの場合にテクニックを用いて証明した。
基本的なアイデアはn!倍したものを整数部分と小数部分に分けるというものであり、上の3通りの場合はそのアイデアが使えるように巧みな変形を施すことで証明できる。
受講生の感想
- けっこうスラスラ進んでた。もうすぐラストだと思うと残念です。
- 昨晩2時間しか寝なかったため眠すぎた。
- 勉強しなければならないなぁと思った。予習の時間配分を考えねば。まあ、eとe^2が無理数だという証明ができて良かった。
- 今回はeとe^2が無理数であることを主に証明した。e^2やe^4が無理数であることも証明したが、どの証明も似ていたので、もとのオリジナルの証明は適用範囲が広く実用的だと思った。
- 説明が難しく、皆に分かってもらえたかどうか不安。それでもELCASに入る前よりは上手になったと自分に思いこませる。次回で最終回なので、気合を入れて頑張っていきたい。
- 今日は眠たくて疲れた。次が最終なので、頑張りたいです。
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講義(2)の様子.講師やボランティアが作成した
テキストに従って放射線と比例計数管を勉強中.

実習の様子.普段大学生向けの学生実験部屋を
使って,工作をしています.

実習の様子.タングステン芯線をコネクタにハンダ
付けしています.ハンダ付けが初めての子も居て,
悪戦苦闘.最後は全員うまくできました.
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実習指導
鶴 剛 (宇宙線研究室 教授)
信川 正順( 同 特定助教)
ボランティア
中島 真也(博士課程 1回生)
河畠 久実子(修士課程 1回生)
実施場所
理学部5号館北館第二講義室
実習内容
講義1:X線天文学の概要を説明した.(a) X線とは何か,温度と光の波長の関係,連続成分と輝線の違い,輝線を使って元素を特定できる事を説明した.(b) 太陽,銀河団プラズマ,ブラックホールなどのX線天体を紹介した.(c) 世界と日本のX線衛星を紹介した.(d) 核融合,核分裂,単位核子当たりの質量,超新星爆発が元素の起源であり,X線観測から元素合成がわかることを説明した.
講義2:放射線と比例計数管を説明した.(a) 放射線とは何か?(b) 放射線の発生機構,(c) 放射線と物質の反応,(d) 比例計数管の構造.
実習:比例計数管の組み立てを途中まで行った.(a) 同軸コネクタのネジ留め (b) タングステン芯線のハンダ付け.
受講生の感想
- 今回は教授の方達がすごいまとめて冊子を下さったので、家でもう一度学ぼうと思います。はんだづけは前回もやっていたのでうまくいってよかったです。
- 今日は、宇宙線を主に測定する研究室での活動だった。宇宙物理学は興味がすごくあるので、非常に興味深い時間だった。最初の講義から面白そうなトピックだったので、ついつい口をはさんでしまい、ほとんど実習する時間がなくて残念だったけど、次回への期待が高まった。X線測定によって宇宙の様相を調べるというのは非常に有効な方法だと体験的に学ぶことができたのが今日1番の成果であったと思う。
- 今日は、身近であるX線について学んだ。こんなにも奥深く考えたことがなかったので、X線についてさらに調べていきたいと思った。実習では、比例係数管の最初の部分を作った。自分がとても不器用だということに気が付いた。次回は最終回なのでがんばりたい。
- 次回は愈々最終回だ。今回は原子核とか量子論…といろいろ量子力学チックなことだらけでした。今回は比例計数管という聞きなれないものを作っています。非常に楽しみだし、私の好きな量子力学でこのELCASの合宿を終わることができそうだ。有終の美を飾りたい。
- 比例係数管を作ろう!!ということでそれに関する講義をうけた。とてもわかりやすい資料で、ちょっとした質問にも答えてくださったので、理解しやすかった。今回は今までやったこと(柴田先生、川畑先生のはなしなど)関係していて、前聞いた子を関連付けてより理解できてよかった。自分たちは昔星だった!というのを聞いて、すごい壮大な宇宙に思いをはせ。
- 今日は放射線について学んだ。ほとんでは今まで学んでいた内容だったが、またしっかりと頭の中で整理する事が出来たと思う。また、水素原子に関しては輝線スペクトルを求めたことがあったが、他の原子に関しては計算をしたことがなかったので、水素以外の原資にも成り立つあの式はどのようにして求めるのか気になった。
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衛星の高さと地球の見え方について実体験

現地観測の例として、実物の雨量計を見る

電子レンジによって氷が溶けない理由についての解説

Dagikを用いた地球の様子についての解説 |
実習指導
重 尚一(物理気候研究室 准教授)
実施場所
理学部1号館462号室
チューター
小森 友里(修士課程1回生)
真鍋 和大(修士課程1回生)
実習内容
人工衛星からの遠隔観測(リモートセンシング)について学んだ。
スライドを用いた説明の間にいくつかの体験と実験を行った。まず、人工衛星から撮影した映像や物理的な様子や軌道について学んだ。その際、Dagik Earth(地球や惑星を立体的に表示す4次元デジタル地球儀)を用いて人工衛星の位置の実体験を行った。次にリモートセンシング(遠隔測定)について学んだ。その合間に実際の地上雨量計の中がどうなっているかを見た。また、電波(マイクロ波)吸収における分子構造の重要性について電子レンジを用いて実験を行った。次に、Dagik Earthを用いて実際の観測結果である雲や雨の様子を学んだ。最後に計算機室にて実際の研究の様子を見学した。
受講生の感想
- 今日は衛星について学びました。まずは、ニュートンの万有引力の法則について軽く触れ、軌道にも役割がある、ということもわかりました。また、気象レーダーについても話がありました。レーダーを発射し、その反射を測定する気象レーダーおよび、放射計の二種類使って、衛星は観測していることを知れました。また、アメダスで使用している降水量計を先生が持ってきてくださいました。持っていていいものなのかは知りませんが、とにかく中身が見れてよかったです。氷と水の構造の違いにより、氷は電子レンジでは加熱しない、というのには驚きましたが。またやってみようと思います。ELCASは、もう残り一回だけなので、しっかり体調を整えて臨もうと思います。
- 今日の授業の内容はとても分かりやすかったです。地球儀の大きい模型で、実際に「ひまわり」などから見た地球が見れたので、想像がしやすかったです。衛星の寿命は基本3年という話を聴いて、一つの衛星を飛ばす時の研究者の人達の「想い」が強い理由の一つかと思いました。宇宙のゴミの問題は今は大丈夫だけれど未来で困る、そのために今できることを考えているという話で、宇宙という自分たちが簡単に調べられない領域だがらこそやらなければいけないことなのだと思いました。ありがとうございました。
- 静止衛星が意外と遠いなぁと思って驚いた。自分で立ってみたら(地球の模型の周りに)実感した。あと多すぎてこれからもっともっと増えたら大変なのでちゃんと対策しながら打ち上げていかなくちゃなーって思った。衛星って具体的に何をするのか知らなかったけど、いろんなデータを集めたり、いろんな世界の衛星が協力したりと、いろんな人が関わってできているものなんだなぁと改めて思った。また、衛星の話では少し難しかったのですが軌道の形を変えるだけで、いろんな風に使える動きができるようなのでこんなことを考えてみるのも面白そうだなと思った。その話の中でアメリカとソ連のスパイ用の衛星の話がありそんなことにも使えるのかとある意味怖い気もしました。あと今日は1つキッチンで実験をして、その実験は氷と水を同じくらい入れてチンをするという内容だったのですが氷は全然変わってなくて水はあたたかくなっていてこんな身近そうなことでも全然わからないことがあるんだと思い、不思議なことは身の回りに探してみたらいくらでもありそうだと思った。そしてその理由も教えてもらったのでとても納得し、そういう原子・分子レベルの世界は見た目と全く違うし、面白いと感じた。自分たちにかかわる気象の話や衛星の話を聞けて本当に良かった。
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- 今回の体験学習コースの内容は、人工衛星を使った気象観測などで、大変興味深かったです。私の通っている高校では一人1テーマを決めて研究をするという授業があります。私はもうすぐその研究テーマを決めなければならないのですが、今日先生方にお聞きした話はとても参考になりました。今日のオープンコアが終わって、体験学習コースの場所へ行くまでにも様々な研究の話を聞かせていただき、自分はどんな研究をしたいかということを考えるきっかけともなりました。次回でELCASが最後というのは本当に残念です。延期してもらいたいくらいです。来年度もぜひELCASに参加したいです。今日は本当にありがとうございました。
- 今日は衛星について学びました。地球の雨量を観測したデータをスライドで写した巨大なボールが部屋にあり、それを使ってデータを見たり衛星と地球の距離を縮尺で実際に体感したりしました。直径2mのそのボールだと静止衛星がいる距離に立つには6m離れないといけないのですが、ボールが少し小さく見えて、宇宙にたった1人で少し小さい地球を眺め続けている静止衛星はちょっと寂しいなと、衛星の気持ちになって思いました。以前衛星について同じような内容を違う所で学んだことがあるのですが、その復習にもなったしより詳しく教えていただくこともできてとてもよかったです。先生も学生の方もすごく説明わかりやすくて難しい話でも全く眠くなりませんでした。今回の授業で学んだ内容にかなり興味がわいたのでまた自分で調べたりニュースで衛星のことや気象のことをやっていたらしっかり見ようと思います。水と氷の実験も面白くて、2時間すごく楽しかったです。ありがとうございました。
- 普段当然のように見ていた気象情報の衛星画像の仕組みを詳しく理解することができました。雲の画像や雨量観測は、防災科学技術研究所を見学したときに一度そのシステムを見たことはありますが、今回のように地球を回ってる人工衛星レベルでみると、地球全体が活動しているのがわかってとても面白かったです。一度宇宙ステーションの軌道図を見たときに、それが赤道を軸として北半球と南半球を行ったり来たりしていることについて不思議に思っていましたが、周回軌道の角度や形を変えたりすることでそうなっているという説明で、納得がいきました。
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カエルアンコウの解剖風景 |
実習指導
堀 道雄(動物生態学研究室 教授)
チューター
八杉 公基(動物生態学研究室 博士課程3回生)
実施場所
理学部2号館308号室
実習内容
カエルアンコウAntennarius striatusを用いて、魚類の捕食被食関係を探る。カエルアンコウを解剖し、胃を取り出した後、内容物を確認する。内容物が未消化の場合は、種同定を行う。
受講生の感想
- 初めて魚を解剖して、とても楽しかった。解剖していくうちに、どこをどう切ったらいいか分かった。全部で10匹くらい、おなかを切ったけど、2匹だけ、胃からエビが出てきた。エビの頭が溶けていて、生々しかった。他にも、骨や魚が出てきた。泥だらけの胃袋を切り開くのはプレゼントを開けるときと同じような、わくわくした感じがした。またこのような解剖をしたいと思った。
- 今日はカエルアンコウの胃の中を調べました。とても臭いがきつかったですが、初めての魚の解剖でとても楽しかったです。胃の中からは泥しか出てきませんでしたが、腹から出てきた魚や、カエルアンコウが魚を丸のみしている映像を見ると、とても興味深かったです。アンコウの体の皮膚がザラザラしていることや皮膚が伸びることがとても面白かったです。アンコウの疑似餌も生で見たのは初めてで、思っていた以上に小さかったです。今日は色々と初めてのことや新しい発見があって、とても楽しかったです。
- 魚を解剖して、胃の内容物を取り出し、それを調べて生態系を研究するということをはじめて体験した。何匹解体しても、なかなか見つからず、やっと出てきた時は、とても感動した。結局、良い状態の標本を取ることはできず、残念だった。しかし、魚の胃を調べる解剖は初めてで、今回使用したカエルアンコウは初めて見る種で、とても興味深かったので、とてもよい経験となった。
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- 今日はカエルアンコウの解剖をしました。以前、学校でアジの解剖をしたのですが、カエルアンコウの体の中は、アジとは全く違いました。自分の体はどの魚も飲みこめるように、皮は薄く、伸び縮みしやすくなっていました。胃袋、肝臓、うきぶくろなど、様々な臓器がはっきり見てとれて、感動しました。この解剖の目的である、胃袋の中身を調べてみると、ほとんどは泥だったのですが、たまに小魚やエビなどが出て来て驚きました。小魚やエビなどを食べる魚を、私達人間が食べるという食物連鎖を実感しました。また、先生が研究されているという右利きの魚と左利きの魚の違いにも興味を持ちました。奥深く見てみると、魚も人間同士のような違いがあっておもしろいです。ありがとうございました。
- ELCASで一度は解剖をさせてもらえるのではないかと期待していたので、今回実際にすることができてとても嬉しかったです!カエルアンコウの胃から内容物を取り出すのが目的だったのですが、解剖してみると出てくるのは泥ばかりだったので、アンコウには悪いですが何匹もトライしました。他のみんなが魚やエビを発見するのに自分だけ泥しかないと落ち込んでいたら、最後の最後に消化されて2つに分かれた小さなエビを発見しました。感動しました。本当に魚が食べ物を丸飲みしているのだとよく分かりました。とても貴重な経験になりました。ありがとうございました。
- 魚の解剖は初めてだったので戸惑いましたが、何匹かやっていくうちに慣れてきました。初めのうちは胃の中は泥ばかりで何も見当たりませんでしたが、魚を胃の中に発見した時はとても嬉しかったです。消化されかかってはいましたが、原形はとどめていました。さらに魚の骨も見つかり、魚の食べた物を見るというのはとても新鮮でした。カエルアンコウが魚を丸のみする映像は衝撃的でしたが、そのようにして魚も生きているんだということを改めて感じました。学校では実験をしないので、とても貴重な経験となりました。
- 今回は、カエルアンコウを解剖しました。イカやニワトリの脳を解剖したことはありましたが、魚の解剖をしたのは初めてだったので、とても新鮮でした。ずっとELCASで解剖実習をやってみたいと思っていたので、願いが叶って嬉しかったです。全部で10匹くらいは解剖したのですが、胃の中から小さな魚が出てきたのは一つだけでした。ほとんどは泥ばかりでした。また、肛門を探して、そこからはさみを入れておなかを切り、胃を取り出す作業は、最初は大変でしたが、だんだんと慣れていき、とても楽しかったです。においは魚くさくてつらかったですが、解剖自体は本当に楽しくて充実した時間を過ごせました。ELCASもあと一回で終わってしまいますが、最後も楽しみたいと思います。ありがとうございました!!
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ガラス・非晶質に関する講義

エアロゲル・マシュマロゲルに関する講義

研究室見学(各種装置(写真はエアロゲルの乾燥に使用される超臨界乾燥試験装置)の説明)

感想文の記入等 |
実習指導
中西 和樹(無機物質化学研究室 准教授)
チューター
早瀬 元(博士課程1回生)
重野 紘輝(理学部 4回生)
実施場所
理学部2号館514号室
実習内容
セミナー室でガラスとエアロゲルに関する予備知識について講義をした後、研究室の見学を行い、走査型電子顕微鏡(SEM)や超臨界乾燥試験機などを実際に見てもらいながら装置の説明を行った。また、エアロゲルに実際に触れてもらい、その特徴的な性質についての観察も行った。
受講生の感想
- ガラスとクリスタルの違いがよく分かり、いろいろな物質がガラスになることを知りました。エアロゲルはいろいろな種類があっておもしろかったです。学校の授業ではまだ無機化学を勉強していないので、習ったらさらに理解を深めたいです。
- ガラスがこんなにも発展してきたということに驚きました。原子の並び方や種類によって、色や性質のバリエーションがいろいろあって、未来の実生活に使われていくんだろうなと感じました。
- エアロゲルというものを初めて見ましたが、とても不思議な物質でおもしろかったです。次回に行う実験がとても楽しみです。
- ガラスについては学校で詳しく学習をしていたのでかなり理解できました。しかし、エアロゲルについては初めて知ることばかりで難しく感じました。
- ガラスの意外な特徴が分かりました。また、エアロゲルの感触がとても気持ち良かったです。次回の実験は最後になるので頑張りたいと思います。
- エアロゲルについて、名前だけは聞いたことがありましたが、具体的にどのような物質なのかについては知らなかったので、実際に見たり触ったりすることができて良かったです。マシュマロみたいなゲルに感動しました。
- ガラスが固体みたいな性質と液体みたいな性質を持っていることを知り、身近な物質なのに意外にややこしい構造をしているんだなと思いました。ガラスについてもっと詳しく知りたいと思いました。
- 学校では少ししか学習しなかったことを深く掘り下げて説明をしてもらい、ぼんやりとしていた知識がはっきりしました。前回までの実習でやったことが出てきたりして、そのつながりに感動しました。
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